診療科目:小児矯正
小児矯正治療は歯を動かすだけでなく、成人の骨格へと成長する思春期成長期に入る11歳より前に、顎の骨を拡大したり、上顎を後ろや前に引っ張ることによって、骨格の大きさや形を改善します。第1期にあたる早期治療では、土台となる骨格の成長の軌道を修正し、思春期成長期に骨格の問題が大きくならないように治療します。同時に歯の生え方の問題にも対応します。成長終了後の第2期にあたる動的治療では、歯並びの仕上げ治療を行います。大きな問題が第1期治療で取り除かれているのでより効率的に、より美しく仕上げることができます。このように2段階の矯正治療を行うことで、抜歯や外科的矯正が必要となる確率を低くすることが可能です。
治療ステップ
■STEP1 無料矯正相談
■STEP2 検査
■STEP3 治療計画のご提案
■STEP4 矯正スタート
■STEP5 成人矯正へ移行
メリットと注意点
小児矯正の一番のメリットは、顎や歯が発育途中なため、それらの成長過程に合わせてコントロールしながら治療することが可能で、成人矯正に移ったとき永久歯を抜歯するリスクを減らすことができます。ただし、歯磨きの徹底や可撤式装置の装着時間を守っていただくためにはご家族のサポートが必要です。また成人よりも治療期間が長期にわたる可能性が高くなります。
小児矯正に使用される矯正装置
小児矯正に使用される矯正装置(オプション含む)
スタンダード
歯の表面にブラケットという器具を取り付け、その溝にアーチワイヤーを通して三次元的に歯を移動させる装置です。上顎、下顎療法に使用できます。ブラケットは樹脂製(透明)と、セラミック製があり、上下の組み合わせは自由に選択できます。
固定式装置
狭い上顎を優しく広げるために使用する、低年齢(11歳未満)の子ども向け固定式矯正装置です。
第一大臼歯(奥から2番目の奥歯)にバンドをつけて歯の裏側に固定し、顎の大きさを調整する矯正装置です。主に顎を拡大するために使用しますが、反対に縮小したり、後戻りを防ぐ保定装置として使用する事も可能です。上顎、下顎両方に使用できます。
上顎拡大と大臼歯(奥歯)のねじれや傾きを調整する固定式矯正装置です。11歳未満のお子様にお勧めしています。
上顎、下顎両方に使えるバネを使った固定式矯正装置。頬が膨らむといった見た目の欠点はありますが、顎の成長に焦点をあてた設計により、矯正期間の短縮を実現します。成人では1年ほど、小児では6ヶ月程度の使用が目安です。矯正専門医、安香譲治が開発に携わりました。
可撤式装置
低年齢(12歳未満)の子どもの、主に出っ歯を直す可撤式矯正装置。舌や唇が直接歯に触れないために押し出す力が排除され、就寝2時間前から就寝中に装着することで理想的な歯並びに誘引します。
開咬、受け口の矯正は11歳で上顎の成長が止まるまでに行うことが理想とされています。3歳から11歳未満のお子様に向けた矯正装置で、特に低年齢から治療を開始する事で、より大きな効果を得る事ができます。上顎の成長を促し、下顎の成長を抑制できることが特徴です。身体への負担が少なく、将来的に外科的な手術の必要性を低くすることができます。
上顎を側方と前方に拡大して、受け口を改善するための装置です。この装置と、小児の方はハイラックス、成人の方はハイブリッドハイラックスを併用し治療を行います。固定は、顔と下顎で行います。効果を得るためには、家での2時間と就寝時に必ず装着する必要があります。